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将来備え1 任意後見契約

2020年9月12日

歳を重ねていくと自分の残りの人生の先が段々と見えてくるようになります。生きられるのはあと何年か?そのうち元気でいられるのはどのくらいか?他人事と思っていた寿命という避けられないものが自分の目の前に出てきます。
いつ死ぬかは分かりませんが将来、認知症になるかもしれない、もし認知症になってしまうと自分のことができなくなってしまうから、そのときに恥ずかしくないように準備をしておきたい。そういうときに「任意後見契約」は有効な手続です。


任意後見契約

 

まず、自分が認知症になったときのための準備として、「任意後見契約」が考えられます。一般的な成年後見というのは家庭裁判所に申し立てて、既に認知症が進んでしまった方のための成年後見人を選任してもらうことです。だから何も準備しなくても、このルートで認知症になった将来のあなたに対して成年後見人が選任される可能性があります。ただしその場合、誰があなたの成年後見人になるかは分かりません。そのときの家庭裁判所が決めることですから。
これに対して「任意後見契約」というのは、認知症になる前の頭がしっかりしているうちに、将来、自分が認知症になったときに成年後見人になってもらうという契約を弁護士等とすることです。


任意後見契約のメリット


頭がしっかりしているときに準備できる


任意後見契約は、認知症になる前の自分の頭がしっかりしているときに将来の備えをすることができます。
そして、終末期医療や延命措置をどこまでするかなどについて契約した弁護士と相談しておくことで、自分が意思を表明できなくなった場合に備えることもできます。


将来の後見人を自分で選ぶことができる


あなたが信頼できると感じた人物に将来の成年後見人になってくれるよう依頼することができます。
認知症になる前も財産管理を依頼できる
認知症になる前は財産管理契約、認知症になった後は成年後見人という契約をすることでまだ認知症ではないけれども自分で財産を管理することに不安が出てきた方も利用することができます。


不祥事がおきにくい


正式に成年後見が始まるときは家庭裁判所によって弁護士等の任意後見監督人が選任されて後見人を監督するので後見人による不祥事が起きにくくなります。


任意後見契約の費用


任意後見契約は公証役場で公正証書として作成します。任意後見契約をする費用は公正証書作成費用のほかには、財産管理や成年後見の費用として月額3万円くらいでしょうか。


任意成年後見人の権限


任意成年後見人ができる行為の範囲は契約書で決めます。一般的な権限の範囲はありますがそれでなければ駄目ということはありません。
任意後見契約をしておくと、認知症が進んだときに契約をした弁護士等が家庭裁判所に申し立てをして正式に成年後見が始まります。ですから本人が後見が始まるタイミングを考える必要はありません。


子どもなどのいない方に向いていてる


任意成年後見契約は、財産はあるけれども子どもがいない方などにとって、将来の自分の生活を管理し他人に迷惑をかけないための準備として検討してもいい方法です。


成年後見人の限界は遺言で


ただし、成年後見人の任務や権限は被成年後見人ご本人が亡くなると消滅してしまいます。ご本人が亡くなった後は残った財産(遺産)を相続人に引き継ぐのが基本でほとんど何もできません。ご葬儀や埋葬の希望、遺産の分配や管理などは相続人に委ねることになります。
そこで、葬儀、埋葬、遺産分配等まで準備しておきたいときは、遺言書を作成し、その中で弁護士等を遺言執行者として指定しておく方法があります。遺言執行者は遺言書のとおりに遺産分割等を実行する権限があるのです。葬儀や埋葬についても遺言書で指定したり遺言執行者と相談しておくことができます。
遺言は自分が死んでからの問題ですが、任意成年後見は自分が生きているときの問題なので先決問題です。先に準備しておきましょう。
任意後見契約をするにはまず弁護士と面談するなどしてから依頼します。当事務所でも扱っておりますのでご相談ください。

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