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特別寄与料の請求(改正相続法)

2020年3月15日

相続法の改正で、相続人ではないけれども相続人の親族であり、被相続人の療養、監護などによって、被相続人の財産の維持や増加に貢献した人に特別寄与料の請求権が認められました(ただし、この権利は協議や調停、審判によって初めて具体的な内容が決まるので最初から民事裁判などはできません。)。特別寄与の制度は1050条という民法の最後の条文にあります。
以前から相続人については寄与分(904条の2)という制度がありましたが、相続人ではない相続人の妻子などが貢献した場合の公平を図るために作られた新しい制度です。


特別寄与料を請求できる人は?

 

被相続人の親族です。つまり被相続人の6親等内の血族、3親等内の姻族です。主には被相続人の子どもの配偶者や、被相続人の兄弟姉妹やその配偶者などが多いでしょう。


どういうことをすると特別寄与料を請求できる?


寄与分の場合と同様に、療養看護、労務提供、扶養などです。ただし、寄与分と異なって財産出資型の寄与は含まれません。条文上「特別の寄与」とされている以上、少しでも寄与していればいいということではありません。その寄与の程度については今後の事例の集積によるでしょう。現時点では不明です。


特別寄与料を請求できる期間?


特別寄与料には、6カ月または1年という非常に短い期間制限があります。「相続及び相続人を知ったときから6カ月」(消滅時効)または「相続開始のときから1年を経過したとき」(除斥期間)は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求できなくなります。
特別寄与料は、遺産分割や相続とは別の手続きとして早期に家庭裁判所に申し立てて解決すべきこととなります。この点、遺産分割の中で考慮される「寄与分」とは全く異なります。遺産分割は解決まで時間がかかるものですが「特別寄与料」は先に家庭裁判所に請求しておく必要があります。

 

特別寄与料の民法条文を紹介しておきます。
第1050条
1 被相続人に対して無償で療養看護その他の労務の提供をしたことにより被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした被相続人の親族(相続人、相続の放棄をした者及び第891条の規定に該当し又は廃除によってその相続権を失った者を除く。以下この条において「特別寄与者」という。)は、相続の開始後、相続人に対し、特別寄与者の寄与に応じた額の金銭(以下この条において「特別寄与料」という。)の支払を請求することができる。
2 前項の規定による特別寄与料の支払について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、特別寄与者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができる。ただし、特別寄与者が相続の開始及び相続人を知った時から六箇月を経過したとき、又は相続開始の時から一年を経過したときは、この限りでない。
3 前項本文の場合には、家庭裁判所は、寄与の時期、方法及び程度、相続財産の額その他一切の事情を考慮して、特別寄与料の額を定める。
4 特別寄与料の額は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から遺贈の価額を控除した残額を超えることができない。
5 相続人が数人ある場合には、各相続人は、特別寄与料の額に第900条から第902条までの規定により算定した当該相続人の相続分を乗じた額を負担する。

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