ハーレー スポーツスターのコーナリング

フロントステアの利用

そもそもコーナリングを楽しみたいと思ってハーレーを買う人はほとんどいないでしょうが,道路が曲がっている以上コーナリングのことも考えないといけません。国産バイクに乗っていた人が戸惑うのはハーレーのバンク角が少ないことでしょう。 大きなエンジンが低い位置についていてシートも低くバンク角もとれません。ハーレーでバイクを大きく倒してコーナリングすることは出来ません。その代わり,前輪が内側に向きを変えてくれます。どんなバイクでもフロントステアはありますが,ハーレーの場合は積極的にフロントステアを利用して曲がる意識がいるようです。 スポーツスターの経験で言うと,交差点を曲がるような低速では前輪が大きく内側に向きを変えますが,速度が上がるにつれてフロントステアを感じにくくなります。時速5~60kmより速いとあまり感じません。左折よりも右折の方がフロントステアは小さいような気もしますが,これは自分が右コーナーの方がバイクを倒していないせいかもしれません。

腕に余裕をつくる

実はスポーツスターに乗り始めてからずっとコーナリングが苦手でした。時々コーナーを曲がりきれなくて意図しない減速をせざるをえないのです。あるときその原因に気がつきました。ハーレーに乗るときは腕をまっすぐに伸ばして運転するという姿勢でした。クラッチの重いバイクなので腕をまっすぐに伸ばした方が指が疲れずクラッチ操作が楽なのです。直線を走っているときはこれで問題ないのですが,腕をまっすぐに伸ばしたままでコーナーに入ると,前輪が内側に向かおうとしてハンドルが曲がります。そのときにまっすぐに伸ばした腕がハンドルの動きを止めてしまいフロントステアを邪魔していたのです。これに気がついてからはコーナーに入るときは少し上体を前に傾けて腕に余裕を作り,ハンドルが自由に動くように気をつけています。自分の腕が邪魔をしなければバイクはきちんと曲がろうとしていたのです。とにかくフロントステアを意識することと,邪魔しないことが大切です。

タイヤの違い

ハーレーに新車のときに付いてくるタイヤには,純正のダンロップのD401がとても多いですが,これがとても硬いタイヤなのです。パンクしても走行可能なほどタイヤサイドが硬いということです(実際にパンクして走ったことはないので確かめてはおりません)。とても長寿命で2~3万キロは普通にもちます。こういうタイヤなので,当然といえば当然ですが,操縦性はそこそこの性能となります。これまで国産車のスポーツタイプに乗っていた人がハーレーに乗ってコーナリングが悪いと感じる原因の一つはタイヤかもしれません。 ハーレーの新車のタイヤがあまりに長持ちなうえに,ハーレーに乗る人は実用ではなくて休日に遊びで乗るだけなので走行距離が伸びません,その結果,何年たってもタイヤの溝は残っており,タイヤ溝の深さを基準とするとタイヤ交換時期が来ません。しかし,10年も経ったタイヤはさすがにひび割れてゴムの劣化が目立ったので,タイヤをミシュラン コマンダー2に変えました。その結果,明らかに路面抵抗が少なくなり,レーンチェンジのときは素早く姿勢を変え,コーナリングも楽になりました。二輪は四輪以上にタイヤの影響が大きいようです。

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